市場に参加している殆どの投資家の方は、塩漬け株を保有している、というデータがあります。
私も、コロナショック前になんとなく買っていた銘柄がものすごい事になっております。
今日は、どうやって損切りを行うか。
損切りを、実行するに到れる思考回路になれるか。
感情論や感覚論ではなく、理論的に考えることにしてみました。
塩漬け株について
私は銀行株で結構残ってしまっていました。
そんなことから、損切りをすべきか、超長期塩漬けにしておくべきか、この際ちゃんと考えてみました。
結論、早々に損切りします。
タイの銀行株は、全然旨味が無いということがよくわかりました。
だからこそ全然株価が戻ってこないんだろうなぁと思います。
大規模なテーパリングや利上げが入ってしまうと、それこそまた目も当てられない位に下がりそうな弱めなタイ銀行株。
この際に、皆様も塩漬け株があれば、ぜひ怖いもの見たさで見てみてください。
財務諸表まとめ

以下のグラフは、財務諸表から主要数字の抜粋になります。
Graph1. 各銀行株ごとの純利益と税引前利益、株主資本、Net Profit。

ぱっと見から気づくこととして、
- 株主資本は、BBL, KBANK, SCBの順。
- 純利益は、KBANK, SCB, BAYの順。
- 税前利益は、KBANK, SCB, BAYの順。
- Net Profit %は、TCAP, TISCO, KKPの順。
次に、指標分析がこちら。
Graph2. 各銀行株ごとのROEとROA, EPS

これもぱっと見から気づくこととして、
- EPSは、KBANK, BBL, SCBの順。
- ROEは、TISCO, KKP, TCAPの順。
- ROAは、TCAP, TISCO, KKPの順。
この情報に、負債の情報を加味してみると、こんな感じでした。
Graph3. 各銀行株ごとの負債合計と負債返済理論年数

これもぱっと見から気づくこととして、
- KBANK, BBL, SCB, KTBは負債が3兆バーツ超え。
- 続いてBAYは少し良い状況で、2兆超の負債。TTBは1.5兆超の負債で続く。
- BLL, KTB, TTBは、純利益を単純負債返済に毎年100%回しても、100年以上返済にかかる。
上記のような、なんとも感想が言えない状況であることがわかりました。
唯一、TCAPはROE, EPAの割合や負債の状況、純利益の水準や利益幅の大きさなど、
随所で”生き残りそうだな”という気がしてくる財務諸表になっていました。
これから分かること。

実は私は、コロナショック前からパラパラ考えもなしに買っていた銘柄の中に、銀行株がいくつか入っています。
そしてFのお遊び株主総会出席用銘柄を除くと、
KTB、TCAP、TTBで合計12.5万THBほど投資しており、現在含み損が-30%超、という
どうしようもない状況になったまま放置しておりました。
これを、どうするか。
最後に考察していきたいと思います。
Fig.1 銀行関連塩漬け株一覧
Stock | On Hand | Amount | Market Value | %Unrealized | Unrealized P-L |
KTB-R | 1,400 | 22,526.00 | 15,820.00 | -29.77% | -6,706.00 |
LH-F | 100 | 1,121.00 | 830 | -25.96% | -291 |
SCB-F | 100 | 12,661.00 | 10,450.00 | -17.46% | -2,211.00 |
TCAP | 300 | 16,065.00 | 10,575.00 | -34.17% | -5,490.00 |
TCAP-R | 1,400 | 69,062.00 | 49,350.00 | -28.54% | -19,712.00 |
TTB-F | 100 | 202 | 117 | -42.08% | -85 |
TTB-R | 9,400 | 17,672.00 | 11,092.00 | -37.23% | -6,580.00 |
139,309.00 | 98,234.00 | -29.48% | -41,075.00 |
長期保有と塩漬けについて

長期保有は、意図が有り保有し続けている状況を指すと思います。
そこで、理由のない塩漬け株をこの際、この考察と絡めて処分しようと思います。
TTB
まず良いところがまったくないTTB。
ROEもEPSも低い企業が、タナチャートと合併しても、TMB側からすると助かった状況なのでしょうが結局たかが知れている状況です。
純利益に対する負債の大きさ、ROEとEPSの低さ、どれをとっても、現状の2020年財務諸表から買いたくなるような情報は見つかりません。
バッサリとさようなら予定。
KTB
これも良い意味で目立つ点が一つもないクルンタイ。
個人向けサービスではNextというE-savingサービスが高金利で口座作ろうかなと思ったりしているところでは有りました。
ただ、ROEやEPSのパッとしなさや、利益の低さに対して負債の大きさが目立つなど、
一企業としては投資対象には一切できないかなと思います。
こちらもバッサリさようなら予定。
TCAP
損切りしたほうが良いだろうなぁ、と覚悟をしていながら、踏みとどまることを決めた同銘柄です。
ROE10.3、ROA7.3は同セグメントではほぼトップ。
利幅の広さと負債の少なさからも、同行は間違っても倒産するような企業ではないように判断できます。
この企業は店舗に力を入れていなかったり、カーローンに対する融資に積極的だったりと、他行と異なる動きを随所でしていることも悪くないと思います。
他セクターの分析を初めて、より良い投資先を見つけるまではこちらは一旦放置しようかなと思います。
以上、銀行株の比較でした。
次は資源セクターかな。。。
これも多量の塩漬けが。。。
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