米国ETFでタイ国内投信でも連動している銘柄の多いIVV。
投信によって最大の運用差はなんと100万バーツになりそうです。
今回はそのIVVに関連した銘柄を購入するならどの手法が良いのか、給与と積立、利回り率を細かく設定して見ていきたいと思います。
【タイ所得5.55万B・積立1.66万B】かつIVV連動投信への投資を検討中の方へ
- SCBRMS&P500 を選ぶ:
- 5年以上かつ55歳以降までタイに住む、働く、という人。
- 税還付処理など手間を惜しまない人。
- 最大運用益を求めたい!手間と条件の代わりに最大100万バーツ多く運用できる未来に賭けたい!という人。
- SCBS&P500-SSFを選ぶ:
- 選ぶ理由がないため、選ばないで良い。
- K-US500Xを選ぶ:
- 確定申告や税還付処理が面倒だ、という人。
- 最大運用差で40万バーツ運用益を逃す可能性があることを許容できる人。
- IVVに海外口座から直接投資する場合:
- THBを信用していない人。
- 他のIVV連動投信への投資と比較し、最大運用益で100万バーツ少ない運用利回りになる可能性があることを許容できる人。
- 運用益の下落をUSDによる為替差益で将来20年後に埋められている、と想定している人。
それでは、一つづつ条件や理由を見ていこうと思います。
この記事のメリット
⭕このサイトの計算結果は、米国証券取引委員会のこちらの試算サイトを用いている安心安全結果です。
⭕複雑な投資の結果を、可視化したグラフから直ぐに知ることができる!
⭕資産が増える見込が高いのか、どう優れているのか、が分かる!
お断り
❌紹介する銘柄の購入をおすすめする趣旨の記事では有りません。比較検討記事です。投資は自己責任です。
❌ファンドごとに細かく条件が判別できるわけではないため、金利計算、複利計算、ファンド管理手数料、この計算がいつのタイミングで適用されるか、厳密にわかっていません。
❌計算日割り/月割り/年割りなど、諸経費の影響を受け複利計算もずれていることが有り得ます。
❌確認に確認を重ねたつもりですが、本記事の全データは2021年9月8日のものであり、日々刻々と経費や金利も変化します。投資の前には必ず公式サイトをご自身で確認してください。
配当利回り資産運用シミュレーション結果
- 給与は55,555バーツ。
- 毎月の積立額は16,666バーツ。
- 取得できる最大期間に対して年平均成長率を求め、その値を利回りとして利用。
- 配当は10%の税控除がされた上で再投資する前提。
- RMFとSSF該当銘柄は、還付された税を再投資する前提。
- 納税額は、課税所得666,660バーツで計算。
- 20万バーツの所得控除前の納税額:27,565バーツ
- 20万バーツの所得控除後の納税額:7,544バーツ
- よって差額の20,021バーツを還付として毎月追加投資する前提
- 投資信託については以下の条件を含む。
- 購入時手数料
- 信託報酬
- キャピタルゲイン(*売却益)は0%(*非課税)。
- 売却手数料を含まない(*売却手数料が存在するK-US500Xのみ計算結果より売却時に下振れする)
- 米国ETFへの直接USD買いの場合については以下の条件を含む。
- 配当に対して米国側10%・タイ側10%の税控除をされる想定。
- キャピタルゲイン(*売却益)に対して米国側0%・タイ側20%の税控除をされる想定。
IVVの利回り算出根拠
以下のデータを元に、年平均成長率を算出し、以下の2パターンで試算を行いました。
5.58%:最低利回りを想定。最大期間年平均成長率。2000年から本日時点までの売出後20年間の年平均成長率
12.41%:最大利回りを想定。リーマン・ショック後の年平均成長率。2010年から本日時点までの売出後10年間の年平均成長率
ティッカー | 配当利回り (通期) | 売り出し価格 | 現在価格 | 売出年度 | 最大期間 年平均成長率 | 2010年 始時点価格 | 5分変動率 | 2010-2021 近10年 平均成長率 |
IVV | 1.24 | 137.84 | 455.07 | 2000 | 5.58% | 111.81 | 2010 | 12.41% |
ソース元サイトはこちら
各銘柄の経費率等詳細計算根拠
比較銘柄 | 信託手数料合計 | ファンド運営会社 ベビーファンド経費 | 対象投資信託 マザーファンド経費 | 購入時手数料 | 売却時手数料 |
SCBRMS&P500 | 0.00879 | 0.00849 | 0.0003 | 0 | 0 |
SCBS&P500-SSF | 0.0113272 | 0.0110272 | 0.0003 | 0 | 0 |
K-US500X | 0.00467 | 0.00437 | 0.0003 | 0 | 0.0015 |
IVV | – | – | 0.03 (*株価利回りに包含済み) | 0 | 0 |
※Fact sheet はこちら。
各投資のメリットとデメリット・運用結果の比較
運用シミュレーション 運用年毎の利回り表
運用シミュレーション 運用結果グラフ
最低利回り5.58%想定でのIVV運用試算
最低利回り見込を用いた試算の場合
運用差は最大で27万バーツ。
一長一短ありこの差をどう考えるか、でオススメが変わる。
理由は、
- どれも試算結果はほぼ一緒であった。
- 最大利回りになるのは、693万バーツに達する海外証券口座からのIVV直接投資の場合。
- 最低利回りに成るのは、666万バーツのK-US500X。
- 運用差は20年投資で約27万バーツ、1年毎に均すと約1.3万バーツの差分。
- SCBS&P500-SSFは買う順序として最後尾。デメリットが大きく運用効果も高くないため、結果優位性は最低である。
- IVV直接投資・RFM投資の場合に発生する確定申告がない分、K-US500Xは優秀な結果である。
⇒確定申告に外部会計事務所を使っている場合には良いが、新たに会計事務所に委託するなら1.3万バーツを超えるとK-US500Xを最初から選んでおいたほうが結果として優秀。 - RMFは5年以上または55歳以上まで売れない、等の条件があるため一概にK-US500Xより優れているか、と言われたら判断は難しい。個人次第である。
- THBに対して将来を見据えていない、USDでヘッジしたい場合にのみIVV直接投資が有効。
最大利回り12.41%想定でのIVV運用試算
最大利回り見込を用いた試算の場合
運用差は最大で100万バーツ。
売却益が大きくなる分、海外口座から直接米国ETFであるIVVを購入した場合に発生する売却益課税が大きくなり、IVV直接購入は運用試算で有効ではない結果になる。
- 最大利回りになるのは、1,473万バーツに達するSCBRMS&P500 投資の場合。
- 最低利回りに成るのは、1,379万バーツの海外証券口座からのIVV直接投資の場合。
- 運用差は20年投資で約100万バーツ、1年毎に均すと約5万バーツの差分。
- SCBS&P500-SSFは買う順序として最後尾。デメリットが大きく運用効果も高くないため、結果優位性は最低である。
- IVV直接投資・SSF/RFM投資の場合に発生する確定申告はないが、K-US500Xは1,434万バーツに達する試算結果であり、最大運用差は約40万バーツに達する見込。
- RMFは5年以上または55歳以上まで売れない、等の条件があるが、最低運用試算であるIVV直接購入も確定申告の手間があるため、手間で比較するとSCBRMS&P500 を選択すべき。
- ただしRMFは一定期間売却できない、という条件があるため運用差40万バーツを考慮するとK-US500Xが優れている、とも取れるし、判断は難しい。個人次第である。
- THBに対して将来を見据えていない、USDでヘッジしたい場合では、IVV直接投資はしないほうが良い、他の銘柄を選ぶべきである。
- IVVでの運用はUSDリスクヘッジだとしてもTHB投資に比べて100万バーツ運用差が出てしまう。
IVV連動投信及びIVV直接投資 試算結果順のグラフプロット
【タイ所得5.55万B・積立1.66万B】かつIVV連動投信への投資を検討中の方へ
- SCBRMS&P500 を選ぶ:
- 5年以上かつ55歳以降までタイに住む、働く、という人。
- 税還付処理など手間を惜しまない人。
- 最大運用益を求めたい!手間と条件の代わりに最大100万バーツ多く運用できる未来に賭けたい!という人。
- SCBS&P500-SSFを選ぶ:
- 選ぶ理由がないため、選ばないで良い。
- K-US500Xを選ぶ:
- 確定申告や税還付処理が面倒だ、という人。
- 最大運用差で40万バーツ運用益を逃す可能性があることを許容できる人。
- IVVに海外口座から直接投資する場合:
- THBを信用していない人。
- 他のIVV連動投信への投資と比較し、最大運用益で100万バーツ少ない運用利回りになる可能性があることを許容できる人。
- 運用益の下落をUSDによる為替差益で将来20年後に埋められている、と想定している人。
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